携帯版 施術論

 

12、リラクゼーションに「保険」はいらない

 皆さまは国民健康保険や健康保険など医療保険に加入して、保険証をお持ちかと思います。実はこの医療保険でマッサージがおこなえる場合があるのです。それは、施術を受けられる方が脳血管障害などによる「麻痺」や「拘縮(関節の曲がりが悪くなった状態)」で、なおかつ医師が「保険使ってマッサージしてもいいよ」というお墨付きの同意書をもらえた場合です。この時、施術料の7割〜9割が保険でまかなわれます。
 似たようなものに「整骨院(接骨院)」というものがありますが、こちらは「打撲」や「捻挫」を起こした場合に、やはり7割〜9割の保険扱い(実質1割〜3割自己負担)で施術が受けられます。こちらは、医師の同意書は必要ない事になっています。
 結局、医療保険でマッサージがおこなえるのは、指圧マッサージの施術所では「麻痺」「拘縮」のみ、整骨院・接骨院では「打撲」「捻挫」のみになり、これ以外の疾患で保険適応のマッサージはできません。ところが、現在は医療保険を不正使用したリラクゼーション目的のマッサージが後を経ちません。マッサージ施術所での保険マッサージは医師の同意が必要なので、医師と施術所がグルになっていない限りこのような事はないのですが、問題なのは「整骨院(接骨院)」です。
 もちろん、「整骨院(接骨院)」すべてがそうだと言うわけではありません。きちんと本来の業務をおこなっておられる施術所もたくさんあります。しかし、中には「整骨院(接骨院)」に来院された患者さんの、「肩こり」を「肩の捻挫」、「腰の重だるさ」を「腰の打撲」と偽って保険請求をおこない、何と「30分コースが300円!」なる激安マッサージ店化している所が多々あります。医師の同意書が要らず、整骨院(接骨院)だけで保険取り扱いにできるからこういう事が簡単に起こるのです。
 よい「整骨院(接骨院)」と悪い「整骨院(接骨院)」の識別の仕方は、一度その施術所にお電話してみて「肩こりがひどいんですけど、そちらで治療してもらえますか?」と聞いてみて下さい。この時決してこちらから「保険証はいりますか?」と言ってはいけません、怪しまれますから。この時相手方から「施術できません」とくれば、まずは関門クリアです。「いいですよ、では保険証をお持ちになっていらっしゃって下さい」とくれば、 まず不正整骨院(接骨院)です。
 なぜこのような事が全く取り締まりされないか疑問に思われる方もいるでしょうが、整骨院(接骨院)の施術者(柔道整復師:じゅうどうせいふくし といいます)の団体である柔道整復師会の、一部政治家に対する献金により、この問題が国会で議題にあがるのが阻止されているからです。まさに「お代官様、つまらぬものですが」「そちも余程の悪よのう、クックック」と言った具合の、越後屋と悪代官のようなものです。
 ここを読んだ方で「30分300円かあ、俺も行ってみようかな?」などと思われた方はいないと思いますが、不正請求は立派な「詐欺罪」です。この詐欺罪を知っていて利用していれば、利用された方にもとばっちりがきます。しかもこういう施術所はたいてい、私が非常に嫌う「機械漬け」の世界です。「安かろう悪かろう」なら利用者もそんなに文句は言わないでしょうからね。
 私が60分2000円という破格のマッサージサロンを立ち上げたのも、こうした不正整骨院(接骨院)に人が流れるのを極力阻止したかったからでもあります。そして「指圧マッサージ サムライ」のような店舗モデルがあちこちに広がってくれればと言うのもありました。
 リラクゼーションの指圧・マッサージは、ご自分のお小遣いのみでやりたいです。

 

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