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13、雇われ人なら「50%完全歩合制」を望むべきです

 マッサージや整体での雇用形態には色々ありますが、ほとんどの場合「歩合制」「時給制」の2つになります。
 「時給制」とは、その名の通り1時間経過していくらのような報酬システムで、お客を何名施術しても支払われる報酬は同じです。1時間に支払われる額はまちまちですが、最低賃金(各都道府県によって違いますが、全国平均は730円位のようです)を下回ってはいけません。一方「歩合制」とは、お客を1回施術していくらのような報酬システムで、1回あたりの自分の取り分と雇用者の取り分が50%ずつなのが妥当とされます。
 通常、時給制では雇用保険加入・交通費支給・週あたりの労働時間制限などが決められており、「雇用契約書」により雇用契約が交わされます。対して歩合制は、基本的に交通費など一切の手当てはなく、支払われるのは当初決められた額(歩合)だけです。また、委託(請け負い)扱いですので、雇用保険などもありません。
 マッサージや整体で「雇われ人」としてやっていく場合、「時給制」「歩合制」どちらを望むべきでしょう?。時給の額・歩合の割合・施術料金にもよりますが、一般的な1分あたり100円の施術料金として「時給1200円」と「歩合50%」なら、歩合制を取るべきです。
 時給制では。何人施術をおこなっても1日に支払われる額は同じです。「お客が少なければ時給のほうがいい」などの意見も聞きますが、これではいつリストラに遭うかわかりません。歩合制では、施術をまったくおこなわなければ1円も入って来ませんが、お客の指名などがあれば時給制よりも有利になることもあります。
 ただ私は、歩合制で1時間の施術に対して2800円以上の報酬があるなら、時給の額がいくらかに関わらず歩合制を取るべきと思っていますし、雇用者に対してもこのようにしていくべきだと思っています。

〔 追記 〕令和5年2月9日
 平成23年10月頃の記述ですが、現在まで時給制・歩合制どちらも残っていますね。
 マッサージ関連のお店、特に60分あたり3000円以下の激安店の増加は凄まじいです。そのため歩合制でやっていこうにも肝心の集客が在籍者の雇用を満たすだけなく、「」土日祝日はそれなりに稼げても平日はさっぱり・・・」、或いは「スタッフが土日祝日に集中するから休みの日でもそれほど稼げない・・・」と言った問題も起こっているようです。
 さらには歩合制の場合は「委託扱い」になるので、新型コロナ感染による休業要請が勤務先に出ても、休業補償が受けられないといった問題もありそうです。
 一方時給制で働ける店舗は純粋なマッサージ店・整体店よりも、いわゆるマッサージ屋整骨院ばかりしかない・・・と言うように、時給制・歩合制共々厳しいみたいですね。
 ただ将来独立して店舗を構えるとなると、否応無しでも「歩合制」しか選択枝がなくなります。それに備えて勤務時代から慣らしておくのも必要ではないでしょうか?