当店では、開店数ヶ月後から長い期間、「極端な強揉み・強押しは、お断りしております」という告知をおこなってきました。これは、低価格店である当店の場合、無制限で強押し施術をおこなってしまうと、それらを求めるお客ばかりが集中し、いつしか「強揉み専門店」のようなレッテルを貼られかねないと思ったためです。

　しかし同時に、お客の求める施術圧に全然対応出来てない施術者が多い（場合によっては、意図的に手抜きをする）、今のリラクゼーション業界を含めた手技療法の業界に対する不満と腹立たしさを、抱き続けてきた事もまた事実です。にもかかわらず、そういう考えの私が「強揉み・強押しお断り」としているのは、おかしいのではと思うようになりました。

　そんな矛盾を解消するため、また一部で「弱い圧での施術しか出来ない」「ちょっとくらいの強揉みでもダメ」という誤解が生じていたため、今年（平成２５年）初めごろから「施術圧の出し惜しみはしない」という告知を加えると共に、今回さらにこちらの注意書きタイトルを変更しました。

　今後は、ご要望に合った施術圧に対応してまいりますが（今までも「極端」でなければ対応していたのですが・・・）、あまりにも極端な施術圧の要求にはお応えできない場合があることをご了承ください。

　また、以下の２つにもご了承いただきます。

• 全力を尽くして、仮に施術圧が及ばなかったとしても、返金などに応じることは出来ません（コースを短くして終了する事は可）
• 相当の圧での強揉み・強押しを求めて施術した事により、痛みなど身体に不具合が生じたとしても、当方では一切責任を負いません。

　こちらをご覧になった方に、余談としてお読みいただきたいのですが、お客さんの求める施術圧に対応できない施術者が多すぎます。このことは、こちらをお読みの「お客さん」としての立場の方のほうが、むしろ承知の事と思います。

　施術圧は強ければいいというものではありませんが、がちがちに硬いわけでも、ベッドぎりぎりまで大きいわけでもないお客さんに対して、まったく圧が及ばないのでは話になりません。もちろん体力的な問題もあるので（女性施術者は特に）、致し方が無い部分もありますが、最初から意図的に手を抜いている施術者も存在します。

　このままの現状が拡大すると、一部の施術者に強押し希望者が集中するようになってしまい、予約が取れなくなるため、最終的に強押しを求めるお客さんに不利益となります。

　結構な料金を支払って施術を受けられるわけですから、多かれ少なかれ「強揉み・強押し施術」を求めるお客さんには、この問題についてもっとシビアになっていただきたいです。

マッサージの強揉み・強押しは「悪」なのか？

マッサージの強揉み・強押しは「悪」なのか　２？

痛いだけのマッサージは地獄への道？

　

　

〔 追伸 〕令和５年１月３１日

　こちらの文章を作成してから、もう１０年が経とうとしています。その後特にこちらで記載したような事を気にする事無く、営業を続けて来ました。
　しかし昨年下半期くらいにご来店のお客さんから、『令和に入った頃から「強いマッサージは危険」「弱いマッサージじゃないとダメ！」みたいなページが増えている』事を教えてもらい見てみました。・・・いや〜すごいすごい・・・、とにかく被術者（マッサージを受ける側）の体型や体力、或いは感受性なんかはお構い無しに「強揉み強押しマッサージ悪玉論」が展開されています＾＾；。中には「強揉みなんてやってて恥ずかしくないのか！」みたいにいわゆる強いマッサージをするセラピストを一喝するようなニュアンスのページもあったようです・・・おお怖い怖い（Ｔ＿Ｔ）
　ただ私は以前から思っている事があるんです。それは「強揉み」とか「強押し」って漠然と言われているるけど、その基準って一体何？って事です。例えばセラピストがある程度の力でマッサージを施したとします。ある方（病弱でやせ細ったような方）には「いたたたた！そんなに強くしないで！」と思われるかもしれないし、ある方（屈強で筋肉に張りのあるような方）には「何か物足りないな〜」と思われるかもしれません。前者には「強いマッサージ」と感じられるかもしれませんが、後者には特に「強いマッサージ」という感覚はないと思います。場合によっては「弱いマッサージ」と感じられるかもしれません。
　要するに「強揉み」とか「強押し」って言う言い方って、セラピストの観点からそう言われている事が大半で、必ずしも被術者にとってそれが「強揉み」「強押し」にはなり得ないって事です。極端な話セラピストが人さし指で軽くツンツンやってるだけのような手技でも、「これは強押しだ！」と言い張れば被術者の有無を言わさず強いマッサージに出来てしまうって事です。一方被術者が「もっと強く押してください」って言うのは、今の力加減より強めて！という意味合いがほとんどで、別に「限界まで強押しやって！」「骨が折れるくらい強揉みして！」とは限らないのです。
　それをステレオタイプに「強揉み強押しは危険だ逆効果だ！」「弱揉み弱押しはイイ！素晴らしい！」って言ってても、そういったページを読んだ方は中々納得してもらえないのではないでしょうか？特にこういった「強揉み強押し悪玉論」のページって、「マッサージ 強揉み」とか「強いマッサージ ○○（○○はお住まいの地域）」で検索ヒットするものです。こういうキーワードで検索される方って大体が「中々自分が求める力加減で揉んだり押したりしてもらえない（Ｔ＿Ｔ）」という問題から、藁にもすがる思いで検索されている事でしょう。そこへ「強いマッサージは危険！」「弱いマッサージは素晴らしい！」なんて事を訴えられても、「余計なお世話だ！」と思われるだけではないでしょうか？ましてや「強いマッサージが好き」とか「強押しマッサージ 効果」とか「強めのマッサージをしてほしい」とか検索キーワード入れてるのに、出てくるサイトはやれ危険です！だのやれ逆効果です！じゃ、キーワード詐欺だと思われても仕方ありません。・・・ってその逆だったら・・・＾＾；
　・・・とまあこのくらいにして、後は皆さん好きなようにやればいいじゃないですか。危険だ逆効果だと思ったらやらなければいいんだし、それで経営が成り立つんだったら誰も文句は言わないはずです。ただここで言ってしまうなら、普段それ程強いマッサージを求めないお客さんでも、その時の気候や体調、精神状態など様々な要因によって、普段よりも強めのマッサージを求めたりする事もあります。ここで「いやいやそんなに強くするのは危険で逆効果だから、今までの力加減でいきますよ！」なんて言おうものなら、もう来てくれなくなるかもしれません。・・・まあ他所の事は別にどうでもいいのですが・・・。
　あと私もそうですが、いわゆる強揉み強押しを求めるお客さんを積極的に取り入れたりはしません。最初の文章でも記載したように、安易に「しません出来ません！」と言う態度に嫌気が差しているので、「その方その方が求める力加減に最大限近付くようにやりはするが決して強いマッサージ専門的にやりはしない」だけです。なので悪い言い方をするならば、「自分に都合のいいお客さんを積極的に誘致していく」のは多くの業界関係者と一緒です。以上＾＾