12、「強揉み・強押し」は施術者の必須条件ではないが…
お客の中には、時として「超」の付くほどの「強揉み・強押し」を求める方がいます。「施術論」の「強揉み・強押しについて」でも述べたように、お客をごまかして強揉み・強押しを諦めさせるのはけしからん事ですが、いくら強揉み・強押しをやっても及ばないのは仕方がないと思います。この場合、他に強揉み・強押しができる方がいればその方に代わればいいだけですが、この場合はその代わってもらった方にある程度のメリット(歩合制ならお客を一人多く回す、時給制なら何らかの手当てを出すなど)を与えないと、「しめしめ、これから強押しのお客が来たらあいつに回してやる」のように、特定の方が不利益を被ってしまいます。
ただ、近頃は安易に「強揉み・強押し」を回避しようとする傾向が見られますが(実際にはある程度は対応できるのにも関わらず)、非常にけしからんと思います。私は60代の方で「強揉み・強押し」に対応している方を多く知っています。こうした安易な強押し忌避が、特定の施術者に重荷を負わせることになったりします。また、当の「強揉み・強押し」を求めるお客も、他店で門前払いされたりすると、特定の店舗に対して超シビアになったりしますが、これはお客の問題と言うよりはむしろ、すべてニーズに応えられない業者の責任です。お客のニーズには最大限答えるべきです。
ちなみに、開業されている方にとっては、「強揉み・強押し」の可否は時として営業上の明暗を左右します。特に男性施術者の場合、「強揉み・強押しが出来ません(というよりは「しません」)」=「ヘタクソ!」「たるんでる!」のレッテルを貼られる事が多いですから。最大限の努力をすべきです。
〔 追記 〕令和5年2月8日
こちらも平成23年秋くらいの記事ですが、この件についてはトップページにもある「極端な強揉み・強押しには対応できない場合があります」にも記載していますし、
マッサージの強揉み・強押しは「悪」なのか?
マッサージの強揉み・強押しは「悪」なのか?2
にも記載してありますので、そちらもご覧ください。
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